父と鉄と病院へ行く道

「パピヨン鉄子物語 その23」
小平の病院の思い出

こんばんは。
父の遺稿に鉄子の病院に行くときのことを書いたものがあります。
今日はそれを載せてみますね。

—————さぶろー遺稿より————–

長女家族と同居するために
この町に来た。
何も無い静かな町。

少し不便だけど、老人にはちょうどよい。

鉄の病院も家から歩いて10分のところに有る。
元気な者が歩いて10分。
わしのような、足が悪い老人では20分はかかるだろう。

ここに引っ越してから
鉄の病院に一緒に行くのは
わしの楽しみでもある。

長女が鉄の面倒を見てくれるので
わしは散歩のような気持ちで出かける。

家を出るときは、わしと、長女と鉄と3人一緒。

でも、少し行くと
わしは歩くのが亀のように遅いので、鉄たちが先を行く。

鉄はそんなわしを
何度も振り返る、「じいたん、来てる?」と心配そうに。

それがかわいくてたまらない。

鉄の病院に行く道は畑の横を通る。

そこにはいつも季節の花。
冬は山茶花。ボケの花。
菊、シクラメン、パンジー。
そして木に残った柿に鳥がとまり、
畑の中ではスズメが土の中の虫をついばんでいる。

キンカンの木もあり、毎年たくさん実っていて珍しい。

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そんな道をゆっくり歩いて
わしが病院に着くと
先に到着してた長女がコーヒーを買って
待っていてくれる。

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(優しいイケメン先生のいる病院。大変お世話になりました)

鉄はすでに待合室でおじけづいて振るえ
わしに助けを求めるも
診察を終るまで甘い顔をするわけにいかず、
少しかわいそうに思う。

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(病院の待合室で)

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(ほんとにブルブル、名前呼ばれると床に爪を立てて抵抗してました。)

 

診察室には
わしも一緒に入る。

長女が鉄の様子を話す脇から
わしも鉄の症状を先生に言い始めると
決まって長女に
「じいちゃん、一緒に言ったら先生わからないでしょ」と
しかられるので
苦笑しながら、先生の診察を見る。

鉄はいつも決まって
恐怖でブルブル震えて
わしのほうを見ている。

「がんばれ!鉄」と声をかけてやるしかできない。
——————————–

こんな感じで、父が元気なうちは鉄子の病院に一緒に行っておりました。

もう鉄子のことは私に任せっきりで、お気楽についてきてた父でした。

病院に行く道にこのちょっと大きいワンコがいました。

おとなしくて優しい。

いつも挨拶してから鉄子は病院に行くのですが

こんな感じのセリフが合うような鉄子でした。

 

下痢で病院行った日

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また、腹痛で病院に行ったある日。

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またまた、お腹がぎゅるぎゅるの日。
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こんな感じで病院が苦手の鉄子でした。

この道は父が亡くなった後も

鉄子と何度となく通いました。

具合の悪い鉄子をバスタオルでくるんで

病院に走ったあの道。

遥かかなたの思い出の道、

もう一度歩いてみたいなあー

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13 Responses to 父と鉄と病院へ行く道

  1. ちょびころ より:

    こんばんは。
    お久しぶりです、愛子さん、だんなさま。

    毎日のようにお邪魔していましたが、
    なかなか良い言葉が浮かばず、
    コメントを残すことはできませんでした。

    でも、
    「遥かかなたの思い出の道、
    もう一度歩いてみたいなあー」
    自分のことと重ねて、
    涙が溢れてきてしまいました。
    まだまだ、私も道半ばのようです。

    それでは、また。

  2. aki&mighty より:

    鉄子ちゃんが怖がった病院も今では懐かしい思い出ですね。
    お父さまへのお気使いから愛子さんの優しさが感じられます。
    男の方なのに自然を愛でるお父様素敵です。それを愛子さんは受け継がれたのですね。
    鉄子ちゃんと同じでマイティーはぶるぶるそれはもう大変ですが、お医者さんに噛んで抵抗するところが違いますし、大きいわんちゃんに吠えまくるところも違います。鉄子ちゃんは大きなわんちゃんに吠えなかったのは偉いです。それにしてもこのオフレコ面白すぎ!

  3. MARU より:

    鉄子ちゃんとさぶろーさんと通った思い出の道、じーんとしました。
    鉄子ちゃんも病院こわかったんですね。
    大きなわんことの会話きっとそうだったんだろうなと・・・愛子さんの想像力すごいです。
    獣医さんに同時に話されたさぶろーさん、とても心配されてたんでしょうね。
    リッキーは週一で通院していますが、車に乗ったらすぐブルブルで、
    獣医さんでは私にしがみついています。早く帰ろうよって入口を凝視です。
    お出かけは病院になってしまいましたが、そんな時間も大切な時間なんだなあ
    と思いました。

  4. yukarin11 より:

    愛子さん
    おはようございます。
    引越しから病院通いの2本を一気読みしました。

    引越しって本当に大変ですよね。
    でも サブローさんの安心した笑顔。
    みんなで暮らす楽しさ、鉄ちゃんの病院までが
    娘(愛子さん)さんと末娘(鉄ちゃん)との楽しいことになっているみたいで
    ほのぼのと読ませてもらいました。

  5. ままりん より:

    こんにちは。

    鉄子ちゃんはよくお腹の具合が悪くなってたのですね。
    さぶろーお父様とあいこさんの文章のギャップが面白いですね。
    同居できて安心されてる様子が伝わってきます。

  6. ラッキーママ より:

    大きいワンコさんとの会話が絶妙ですねー(^-^)/
    サブローさん同居後はお世話からは解放されて、気楽に可愛がることだけに専念できて良かったですねー
    お父さんの優しさに感謝ですね

  7. 幸です より:

    病院大変でしたね、でも応援してもらい良かったですね❗懐かしいですね。

  8. aki&mighty より:

    オフレコではなくてアテレコでした(-_-;)

  9. パピ+ヨン より:

    懐かしいなぁ(^^♪コ-ヒ-買って待ってる あいこさん優しいねぇ
    さぶろ-さんもうれしかったんだろうなぁ~

    大きなワンコとの会話☆ホントに話してるワァ
    ウケるぅ~

  10. みえ より:

    なんかジーンとしちゃいました。
    さぶろーさん、鉄ちゃんが可愛くてしかたなかったんですよね~
    鉄ちゃんは、病院がんばってたね。
    大きいワンコさん、どうしてるかな~?

  11. りりこ より:

    鉄ちゃん 大きいワンちゃんに励まされて何度も通った のですね。
    大きいわんちゃんは吠えたりしなく、優しい子だったのですね〜
    さぶろーさんは 愛子さんを頼っていたのですか、なんだか微笑ましい親子ですね。

  12. jimmy より:

    こんばんは✨
    引越は一軒でも大変です。本当にお疲れ様でした。
    じいたんの遺稿には、同居した嬉しさと鉄子ちゃんのお世話から解放された安堵感がよく表れてます。余程ホッとされたのでしょうね(笑)
    鉄子ちゃん、茶色の毛が濃かったんですね!だからとてもやんちゃそうなお顔に見えます( *´艸`)それが少しずつ薄くなって優しい顔立ちに変わっていったんですね。

  13. ★愛子★ より:

    ★ちょびころさん
    おひさしぶりです。
    お元気でしたか?
    ブログ見ていてくださってありがとうございます。
    コメントなど気になさらないでくださいね。
    私も気の向くまま書いてて
    暗くならないようにしてても意外と暗かったりしますので。

    まだまだ昔のこと思い出して
    私も胸がいっぱいになるときがあります。
    お互いまだまだですねー
    でも頑張って生きていきましょうね。

    ★aki&mighty さん
    今では懐かしい思い出ですねー
    あー、私、そんな優しくないですって!
    父はいつもとんでもないことするので
    よくしかっていましたよー
    父は農業系の仕事だったし大学もそういう勉強したので
    いろいろ詳しかったです。
    私はそれでいろいろ教わりました。

    あはは。このセリフは
    この当時のブログに使ったもので
    そのまま今回載せてみました。
    でもほんとにこんな感じでしたよ。
    おかしいでしょー

    ★MARUさん
    鉄子は病院が嫌いでしたねー
    いつもブルブル震えていました。
    リッキーちゃんもブルブルなんですねー
    そうそう、鉄子も入口の方向いて
    脱走しようとしていました。

    あーこの当時のブログで使ったものを
    そのまま今回使ったんですよー
    あのころ、鉄子が病院行くのがいやで
    抵抗するのがおかしくて
    こんなセリフを思いついたんですね。

    今では懐かしく大事な思い出になりました。

    ★yukarin11 さん
    この引っ越しは今まで一番大変だったかなあ・・・
    あ、いや、佐賀に越した方が飛行機とかもあって大変だったかなあ・・
    とにかく引っ越しの多い我が家でした。

    また父が鉄子と遊んでばかりで
    引っ越しの荷造りもみんなわたしらでやったので
    大変でしたねー

    一緒に暮らしてからは鉄子をかわいがるだけの身分になって
    お気楽な父でしたよー

    ★ままりんさん
    このころ、東京にいた時代は鉄子はお腹を壊すのが
    頻繁でした。
    なので病院に行く回数も多かったですねー
    父は同居してからお気楽なじいちゃんになって
    鉄子をかわいがるだけでよかったので
    気が楽だったと思いますねー
    このギャップ!おかしいですね。

    ★ラッキーママさん
    あーこの大きいワンコの会話は
    当時のブログで使ったそのまま載せてみました。
    まさにこんな感じのしょんぼりな鉄子だったので
    こんなセリフになりましたよ。
    父はほんとに同居後は
    鉄子をかわいがるだけで
    大変なことは私任せでしたよー

    ★幸さん
    なつかしいでしょー
    このワンコの話は何度か書いていたので。
    こんな感じで励ましてくれてるみたいなワンコでした。

    ★aki&mighty さん
    あ!私もよくわからなかったですー
    だいじょうぶですよー

    ★パピ+ヨンさん
    父はコーヒー好きでした。
    外に行けば缶コーヒー買うのが楽しみな様子でした。
    なつかしいなあー

    この大きいワンコの会話。
    自分でも笑ってしまう。
    昔の自分、よく考えたなあって思いました。

    ★みえさん
    鉄子は病院がこわくて
    病院に行く曲道でもうわかってしまって
    引き返そうとしていました。
    そのあたりにいたワンコです。
    今も元気ならいいなあ。

    このころの父はまだ元気で
    鉄の世話から解放されて
    楽しくお気楽でしたねー

    ★りりこさん
    ほんとに病院が苦手でした。
    このワンコの前でまた止まってしまうので
    よく写真撮っていましたよ。
    あとで知ったけど
    どうも女の子のようでした。
    なのにこんな男言葉でセリフつけてしまったー
    優しくておとなしいワンコさんでしたよ。

    父はもうお気楽にわがまま放題でしたよ。

    ★jimmyさん
    そうなんですよー
    鉄子のお世話から解放されて
    遊んだりかわいがったり、、、それだけでよくなった父は
    お気楽にのんびり過ごしていました。
    それまで一人でおてんば鉄子の面倒よく見たなあって
    おもいますねー
    鉄子の顔、かなりかわりましたねー
    そうそう!毛色がねーまず違うんですよね。
    あと顔が丸くなっていったのかなあ・・・

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