鉄子の肝炎とポーチュラカの思い出

「パピヨン鉄子物語 その55」
鉄子の肝炎とポーチュラカの思い出

222
(ポーチュラカの花)

鉄子の下痢がかなり長く続き
心配した父が自分からコスプレをするようになりました。

しかし、良くなったかに思った鉄子の体調はまたおかしくなり
その当時のブログは鉄子の病院のことばかりを
父が心配して書いていました。

そして、鉄子の体調の悪さから
病院でいろいろな検査を行った結果
肝炎であることがわかりました。

その時の父が亡き妻へ思いも込めて
鉄子の病気のことを綴った日記です。

これはブログには完全な形で載せてなかったので
再現してみました。

———————————————–

鉄子は2009.11急性肝炎になった。

その前より下痢が続き、食欲不振などもあり
また生理が長く
子宮蓄膿症や内膜炎などの関係ではないかと思っていたが、
最初の血液検査では出なかったものが
獣医の「少し症状が変わったので再度採血しましょう」との
検査で鉄子は肝炎であることがわかった。

亡き妻は、子供の出産時に大量の出血があり輸血を行った。
その際に肝炎に感染したらしい。
体がだるかったはずだが本来頑張り屋の妻は弱音を吐かずに
長年過してしまい、
肝硬変になったときに歯茎の出血があり
歯医者の指摘で、やっと病気に気づいた。

難病指定も受け治療をし
大きな手術も行い、妻も頑張ったのだが孫が小学6年の時に
意識不明となり病院で亡くなった。まだ65歳だった。

鉄子の病気を知り、また再び妻を思い出す。
妻もよく、肝臓の数値を気にしていた。
そして体がだるいと良く横になっていた。
鉄子も今は同じ状態なんだろう。

221
(このころ、良く寝ていた鉄子)

 

何とかして、肝炎の状態をよくしてやろう。
お世話係(愛子のこと)も、一日中、鉄子につきまとい、涙を見たり、
体温が高くないか触ったり、尻をかいだり、体中を点検している。
鉄子はかまってもらえて、喜んでいる。

妻のときももっと早く気づいてやればよかった。
妻は頑張りやで、体がだるいことも自分の怠慢と思うほどの人だった。

天国の妻よ、どうか、鉄子の肝臓が良くなるように見守ってください。

妻は生きていた最後の頃、マンション暮らしでも、ベランダに工夫して
花をたくさん作っていた。

特に夏に咲くポーチュラカが大好きで、茎を途中から摘み
土にさしてどんどん増やした。
赤やピンク、オレンジ、黄、白、たくさんの色が一気に増えた。

ポーチュラカは松葉ボタンに似ているが葉の厚さと形が違い
確か私が最後の仕事としてかかわった大阪花博で人気を博して
よく見かけるようになったと思う。
確かその当時の話でドイツから来た花と記憶があるが
定かではない。

そのポーチュラカは晩年の妻のお気に入りとなり
妻がさして増やしているうちに真っ白なポーチュラカが
いきなりレースを巻きつけた様な八重の花に変化した。

それがたくさん増えて妻はその純白の八重だけのポーチュラカの鉢を作った。
とても美しかった。

妻はそれを勝手に「白雪姫の夢」と名づけ大事にしていた。

しかし、妻が倒れ意識を無くして最期の入院となった間に、
わしの世話が行き届かず枯らしてしまった。
せめて写真だけでも撮って置けばよかった。
でも、妻はきっといまだに天国で白いポーチュラカを
増やし続けている、きっと。
遠い日の妻とポーチュラカの思い出である。

そんな思いを受け継いでお世話係もポーチュラカが好きだ。

この庭のある家に越してから最初に庭に増やした花は
ポーチュラカであった。

219

生協でたくさんの苗を注文していた。

216

たくさんの花をつけたポーチュラカ。

217

鉄子がガラスの向こうに、わしの靴下をくわえて映ってるのが可愛い。

218

お世話係は庭の手入れは苦手で何でもすぐに枯らすが
このポーチュラカは水さえやっていれば、きれいに咲いてくれる。

わしは時々庭に降りて咲ききった花を摘んで、
亡き妻を思い出すのだった。

————————
ちょっと父が鉄子の病気で感傷的になりすぎて
かっこつけた文章書いてたので
ブログに全部載せなかったんだと思います。
これの短いのを載せていて
全文はパソコンに残っていました。

私もポーチュラカが大好きです。
今はもう植えていないのですけどね。
よそのお家の満開の鉢を見るとうれしくなりますね。

あと父が書いたポーチュラカの説明(花博のくだり)は
ほんとかどうかわかりません、
結構、いい加減なことを書く父だったので。

—–ランキング参加中。よろしくお願いします——-
にほんブログ村 犬ブログ パピヨンへ
にほんブログ村

にほんブログ村 その他日記ブログ つれづれへ
にほんブログ村

 

This entry was posted in ★鉄子物語. Bookmark the permalink.

12 Responses to 鉄子の肝炎とポーチュラカの思い出

  1. パピン より:

    良いお話で胸打たれました。
    私はこの文章とっても好きです。
    これからポーチュラカ見たら必ず思い出すエピソードとなりました。

  2. aki&mighty より:

    さぶろーさんの文章に感動しました。いたるところに奥様への愛情と鉄子ちゃんへの愛おしさが溢れていて。
    それにしても、これだけ貢献されている「お世話係」さんは「庭の手入れは苦手で何でもすぐに枯らす」とまで表現されてしまっていますが…それも娘だから許されるという安心感からくるもので、1番自分に近い存在なのかもしれませんね。だから一番我儘も言える、辛辣にもなれる、真実の愛なのでしょうね。

  3. たっくん母 より:

    最初の写真、めちゃめちゃ綺麗!
    ポチュラカ、私も大好きです。簡単で丈夫だし。

    白雪姫の夢…素敵な命名ですね。
    さぶろーさんの文章がしみじみ胸に迫ります。

    お母様も鉄子ちゃんも身体がだるかったのでしょう。
    ニナも肝臓ガンだったから、だるかったと思います。
    でも気付いてあげられなくて…後悔です。

  4. 幸ですか より:

    素敵なお話しでしたね!
    ポーチュラカ私も好きです。

  5. りりこ より:

    ポーチュラカ私も好きです。
    夏は毎年植えてます。
    挿し木で増えるし丈夫な花ですね。
    さぶろーさんの想いのこもった文に引き込まれます。

  6. ★愛子★ より:

    ★パピンさん
    読んでくださってありがとうございます。
    父は母とは生前は良く喧嘩なんかもして
    ま、一方的に叱られてる方でしたが
    亡くなったとは母が恋しくてたまらないようでした。
    この日記は鉄子が急性肝炎で
    具合が悪くなり
    心配で心配で亡き母に鉄子の事お願いした日記になってます。
    そしてポーチュラカへの思いも一緒に
    書いてたようです。
    今読み返すと、父の思いが胸に痛いほどわかりますね。
    今、あちこちでポーチュラカが咲いてて
    綺麗です。

    ★aki&mighty さん
    ほんとは、よくケンカしていたんですけどね。
    父が母に一方的に叱られると言った喧嘩ですが。
    でも、亡くなると父はそんな母が恋しくて
    たまらなかったのですね。
    こういう文章をよく書いていました。
    そして、私のことは
    言いたい放題書いてますねー
    面白いのでそのまま載せてますよ(笑)
    父とはいろいろ大変でしたが
    心筋梗塞で倒れて車いす生活になって
    ほんとに毎日ずっと一緒で。
    あの頃大変だったけど
    私はほんとは幸せだったんだと
    今になってわかるのでした。

    ★たっくん母さん
    ポーチュラカ!きれいですよねー
    たっくん母さんもお好きなのですねー
    いろんな色がたくさんあって、
    どんどん咲くのが楽しみですよね。
    私はピンクと白が好きだったなー

    母の命名、夢って私もよく使う言葉が
    入ってました。
    昨日、父の分読んではっとしました。
    私もこの花を見ましたが新種?って思うほど
    素敵でした。
    この花の前で母の写真撮ったのですが
    ネガがどこかに行ってしまった・・・
    残念。

    ニナちゃんも肝臓でしたね。
    でも私、直前まで幸せな笑顔の写真を
    見せていただいてますよ。
    私もニナちゃんの事、絶対忘れませんよ。
    新幹線から手を振ったことも。

    ★幸さん
    かなり感傷的になって書いた文章で・・・
    お恥ずかしいです。
    幸さんも!お好きですかー
    沢山の色を咲かせてとてもかわいいですよね。

    ★りりこさん
    りりこさんもポーチュラカお好きなんですねー
    私も大好きです。
    佐賀でもたくさん咲いています。
    私はもっぱらよそのお宅のお庭を
    のぞき見で楽しませてもらってます。
    挿しておくとどんどん根が付く丈夫な花ですよね。
    父の、文章、ちょっと感傷的で・・・
    お恥ずかしいです。

  7. パピ+ヨン より:

    ほほう~全文はパソコンに残ってみえたのですね
    ポ-チュラカはとても可愛いお花♪豊子さんがお好きだった気持ちわかります。
    突然八重になった「白雪姫の夢」お花の妖精さんが、可愛がってくれたお礼に魔法をかけたのかな?
    レースみたいって~すごいなぁ~想像しちゃいました。

  8. うだん より:

    ポーラチュカ、今こちらでもよく見かけます。
    可愛らしくてきれいなお花ですね。
    そして、とっても強くて。
    お母さまが愛されたお花ですねー。
    「白雪姫の夢」を思い描いています。
    ロマンチックで素敵な名前をつけてもらえて、
    お花も喜んでいたでしょう。
    さぶろーさんの思いがしみじみ伝わってきました。
    鉄ちゃんもつらい肝炎を克服してえらかったですね~

  9. みえ より:

    さぶろーさんの思いに
    胸がいっぱいになりました。
    鉄ちゃん、靴下くわえてるね(笑)可愛いな。

  10. ★愛子★ より:

    ★パピ+ヨンさん
    そうなんですよ。
    色んな事をパソコンに残していました。
    母がポーチュラカを増やすのが楽しみで
    ベランダいっぱいに咲かせてた。
    その思い出私も覚えてるんです。
    母が亡くなった時、ベランダのお世話をしてあげれなかったので
    全部枯れてしまったの。
    残念でした。

    ★うだんさん
    九州では今、ポーチュラカがたくさん咲いてますねー
    母がベランダで増やしたのを見て
    私も好きになりました。
    いろんな色があってほんとに可愛いですよねー
    その突然、花びらの形の変わった白い花は
    本当に可愛かったですよ。
    写真撮ってあったのですが
    どこかに行ってしまった。

    鉄子の肝炎は治るのに時間がかかりましたね。
    良くなったり悪くなったり。。。
    完治したときはほんとにうれしかったです。

    ★みえさん
    ほんとに父は鉄子の肝炎を
    亡き母と重ねて悲観的になって。
    心配ばかりしてました。
    良くなったからよかったですが
    父も具合悪くなりそうでしたねー

    このガラスの向こうで鉄子が
    うろちょろ。
    庭にいる私を見てワンワン言ってました。

  11. ラッキーママ より:

    わぁ、ポーチュラカ、私もプランターで育てています~
    ホントによく増えますよね~
    強い花、天気が良い日は綺麗に花が開きますよね~
    「白雪姫の夢」なんて素敵なネーミングでしょうかっ!
    センスいい~♪
    肝炎、だったのですね・・・
    また寝る~ってホントだるそうですものね、元気になってよかった!

  12. ★愛子★ より:

    ★ラッキーママさん
    わーーポーチュラカお好きなのですねー
    結構みなさん、育ててられるんですねー
    母はベランダに布団干す場所が無くなるくらい
    育ててました。
    ラッキーママさんも茎を摘んで
    挿してぜひぜひ増やしてみてください。
    もしかしたらその白雪姫の夢。が出てくるかもー

    鉄子の肝炎、長かったです。
    良くなるまで大変でしたねー

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

写真も投稿してね!