「パピヨン鉄子物語 その17」
しつけ教室に行った父と鉄
こんばんは、ちょっと間があいてしまいました。
前回、父の酔っぱらいにより鉄が脱走した話でした。
その後は、父も自重して
穏やかに過ごしていました。
犬の調教の先生に来てもらい鉄は
半年間、お世話になりましたが
名犬になるはずもなく
ただ、おすわりや待てはできるようになり
噛み癖などもおさまっていました。
父にとって、調教の先生に家に来てもらっていたことが
とても自慢なことだったようです。
調教の自宅指導が終わって
鉄子が11ヶ月のころ、市役所主催の
犬のしつけ教室に行ったときのことを
父は書いていました。
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行きつけの獣医師の紹介で、
昔の市役所跡の広場で行われる「犬の躾教室」に行くことになった。
先生は先にみえて受付をしておられる。
鉄はうれしそうに先生に尻尾を振っている。
一応受付を済ませて、係りの人の案内で、
躾をされているグループと、
そうでないグループに分かれて円を作る。
わしは鉄は自宅で調教を受けたのだからと思って
はじめは躾されているグループに並んだ。
わしとしては、躾のできた犬と思っていた。
がよく見てみると、どうも違う様子なのだ。
しつけのできた犬のグループ全体がきりっとしている。
その中で、鉄だけがチョロチョロしている。
わしも居心地が悪いと思ったら
やはり、係りの人に
そっと普通のグループに連れて行かれた。
そしてそこからかなりの時間にわたり訓練を受けた。
犬を横につけてまっすぐ歩く、
それすらできず
わしは、どんどん追い詰められた。
こんなに大変なものとは思わず、
簡単に参加してしまったと後悔した。
(しょぼくれる鉄を励ますさぶろー)
(全然、言う事を聞けない鉄)
(ここから微動だにしなくなった鉄)
肝心の鉄は、最初から緊張して
全然わしの言うことを聞いてくれない。
いつもなら簡単にできることも
まったくできなくなっていた。
誠にふがいなく、
一緒に行った長女に代わって欲しかった。
そのうち鉄は長女のほうばかりを向いて
「助けて」と目で訴えている。
まったくもってひどい事態で
わしも、もう訓練なんて放棄して家に帰りたいほどだった。
大変な時間をすごし、鉄もわしもくたくたになってしまった。
長女は、ただわしらを見て笑っている。
鉄は意気消沈してしょんぼり。
帰りに、参加の景品として犬の爪切り等を貰って歩いて帰った。
長女ががっくりしてるわしを元気付けるように
「今晩はみんなで華屋与平でごはん食べよう」と言って
婿殿を呼び出してくれ、
わしは酒が飲めることになり、
元気を取り戻したのだった。
しかし、躾とは難しいものだな。
今でも鉄の躾については
課題が山積みなのである。
さぶろー
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愛子です。
このとき、私も付き添いました。
グループで分かれるとき
私は父に「おとうさんと鉄はこっちだよ」と
初心者のほうに行くように言ったのですよ。
しかーし
父は「いや、鉄は調教を受けたんだ!」と
すごい自信で私のいうことを聞かずに
上級コースに行ってしまったのでした。
あーあ・・・
と私は思って見ていたら
やはり、すぐに係りの人が父に寄っていき
少し話をした後
鉄の様子を見てから
初心者コースに誘導されてきました。
父は「あっちはすごかったよー、よかったよ」って
戻ってきました。
だから言ったじゃないのーと
私はおかしくて笑いをこらえていました。
父は鉄はきっと初心者コースならば
優等生だと思い込んで参加しましたが・・・
これがまた、鉄はまったく父のいうことを聞かず、
今はおやつでつったらいけないって
指導者に言われてるのにもかかわらず
ポケットに入れてたささみジャーキーで鉄をつって
なんとか歩かせてるのでした。
途中でコースの真ん中で
全く動かなくなって
父が鉄を叱ってるのを見ました!
あーあ
そんなことしたら
余計に鉄がすねちゃうよ・・・・と
思いながらも私が代わるのも父のためによくないと思って
見守っていましたが
その様子は父には悪いけど
もう、爆笑ものでした。
その後も、少しずつ難しいことになっていくのですが
まあ、、なんというか
ふがいない父の様子が鉄に伝わり
鉄が私の方ばかり向いて
「おばちゃーん、鉄、家に帰りたい」と
目線を送ってきて
しまいにはリードを引っ張って
私のほうへ走ってこようとしたりして
気が散ってて全然ダメだったのでした。
父が大汗かいてやってるのが
おかしくて・・・
終わった後の自信喪失の様子はひどかったですね。
でも、お酒飲みに行こう!の誘いに乗って
元気を取り戻したの覚えています。
でも、おとうさん!がんばったよー
鉄もね!
私にとってはなんだかおかしくて
楽しい1日だったのでした。
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