やっと退院です。


鉄子でっす。
こんばんはー
おかあさんの好きなチョッパー帽子かぶってるんだよ。

おかあさんいつ帰ってくるんだよーって
思ってたら
さっきメールが来て
「明日、退院だよ」って
書いてありました!

わーい!
おかあさん、帰ってくるよ!!
ふふふふふ、。
お利口鉄子にお土産あるかなあ・・・・
あ、そんなこと言っちゃだめだったよ。
おかあさん!
お土産いらないから
早く帰ってきてね!
鉄子、玄関で
ずっと待ってるからね。
おとうさんが
朝早くまたお迎えに行くって!
おかあさん、もうちょっとだね!
鉄子!
ーーーーーーーーーーーーーーー
愛子です。
今日が入院最後の日になりました。
朝一番で、脇に刺さった2本のドレンを抜きました。
恐れていたのですが
痛くはなかった。
まあ、まだ神経が戻ってないって言うのも
あるみたいですが
先生がうまいんだと思います。
よかったー
これで寝るときも
シャワーのときも
ドレンを気にしないですみます。
自由の身になれました。
ただ、私のがんは
リンパに転移があったことから
体中のどこにがん細胞が潜んでいるかわからないって
ことらしく、
やはり簡単に
切ってしまえば終わり!
とならなかったことが残念です。
これから1ヵ月後辺りから
再発を防ぐために
血液の流れに乗って全身にいきわたらせる抗がん剤、
ホルモン治療へ突入です。
退院1ヵ月後の細胞診断結果から
どの抗がん剤をどのくらいというような
詳細が示されます。
その結果を待つ1ヶ月の間は
傷を治し、腕が動くようにリハビリを行う期間。
暑い夏を乗り越えるということでもあります。
そして抗がん剤の
副作用で吐き気やだるさ、
脱毛、いろんなことが起きる前に
どこかに旅行に行きたいなあって思っています。
そして!
決意新に
体内から
がんを消す!
その闘いに突入するのです。
恐怖心はかなり静まり
今は来るべき日に備えるという思いです。
さて、
今日は入院最後、
ドレンも抜け、体が軽くなり
病院内を長く散策しました。
 
1階のTULLYs COFFEEで
タピオカ紅茶を買いました。
ついでに
そこのベアーを買ってしまいました、
ぬいぐるみを見ると
我慢できない私です。
入院記念とか言いながら・・・

朝食後、
暑くならない時間、
夕方、主人が帰った後。
よく1階の中庭で
ぼーっとベンチに座っていました。

小さいお花が咲いている。
落ち着ける空間。

中庭から見上げる病院。
お世話になりました。
とても快適な入院生活を
送ることができました。

いつも
このおじさまが
すずめにパンをあげています。
今日も会えました!

すずめたちは
このおじさまの
肩にとまっているときもあります。

そして、
病室の壁の絵。
入院して手術の前日、落ち着かない夜。
そして
手術の朝。
手術が終わって
病室に戻ったとき。
苦しかった麻酔の副作用。
私の入院生活を見守ってくれた絵。
淡いパステルカラーの光る海。
洋館に街路灯がともり、
かもめが飛ぶ。
心が安らぐ絵でした。
持って帰りたい。
そう思って写真に撮りました。

病室の薬入れは
私の私物入れに・・・
看護士さんに、笑われます。
実は
この病院というか
この乳がんの手術後、一切の薬はありませんでした。
抗生剤など飲まないのです、
自分の力で傷を治すという方針のようです。
その代わり、傷の少しの変化も見逃さないように
日に何度も胸の傷を見ます。
何かあったらすぐに医師が対応します。
痛み止めは
自分で管理します。
幸い、私は痛みもなく
微熱があったときと
膀胱炎のときの薬だけ。
後は持参の血圧の薬です。
なので
薬入れは
このような状態になっています。

今日は
朝から
退院の用意もしました。
銀ちゃんをダンボールに入れて
自宅に送るのはかわいそうなので
1日早く
主人につれて帰ってもらいました。
銀ちゃん
ご苦労様。

明日の朝、熱がなくて
ドレンを抜いた穴が乾いてきてたら
退院です!
今日は
なかなか眠れない。
頭が冴えてしまって困っています。
子守唄でも
自分で歌って
眠りにつこうと思います。
明日の朝、
すべてがうまくいきますように。
愛子
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Posted in 鉄子のつぶやき | 31 Comments

いやしの銀ちゃんと、いたずら鉄子

銀です。

僕は鉄子の代わりに
おかあさんの
入院についてきたよ。

おかあさんは
時々、僕を抱っこしてなでなでしながら
「鉄子、どうしてるかなー」って
言っていました。

そして
かわいい僕は
先生や看護師さんに大人気だったよ。

みんな、僕を見て
「わー本物みたい」って言ってたよ。

ふふふふ、

 
鉄子がいないさみしいおかあさんは
こんなものを1階のコンビニで
かって来てくれたよ。

しかたないなあ・・・

まだ未熟者の僕だけど
おかあさんのお相手してあげたよ。

「銀ちゃん先生」のできあがりー

きっとおうちに帰ったら
鉄子も
「鉄ちゃん先生になるんだよ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

はーい!

鉄子ですよー

銀ちゃん!
ご苦労さま。

鉄子の代わりによくがんばったね。

鉄子も
おうちでしっかりやっているからねー

今日はお洗濯ものの
お手伝いさ。

たたんだタオルを
運ぶんだよ。


うぉー
えらい!鉄子!!

でも、ほんとは、ハンカチ盗んで
遊んでたんでしょーね。

こんなありふれた日常を見ていられる幸せ。

これからも
ずっと続きますように。

愛子です。
こんばんは。

明日、胸に刺さってる2本のドレンを抜きます。
痛いって言う人もいて、ちょっと緊張。

でも。これが抜けたら
火曜日には退院できます。

長かったような
短かったような。

今の自分は入院前とは違う?
いえ、きっと変わっていない。

だけど、
たくさんのことを考えたかな。

そして
たくさんの人のあたたかさをもらって

感謝して

これからもがんばっていけると

勇気を持つことができた。

変わってないようで
変わった。きっと。

次は次の目標を!

やっつけていくだけです。

強い心で
くじけないで!

愛子

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Posted in 鉄子のつぶやき | 10 Comments

不思議な記憶

こんばんは。
愛子です。

私の肩から斜めがけのかわいいポシェットには
胸に刺された2本のドレンと
リンパ液、血液をためる容器が入っています。
この液体が溜まるのが減れば退院です。

そして
携帯の青い紐。
まさに紐です。

これは
実は父さぶろーが私の介護を受けるようになったとき
用意した呼び出しブザーの紐なのです。
この青い紐の先に
さぶろーは
私を呼ぶためのブザーをつけ
首にぶら下げていました。

かなり大きい音がするので
さぶろーは遠慮してなかなか押さず、
携帯で私を呼んだりしていた。

いつも父がお守りのように首にぶら下げていたこの紐を
私は父亡き後、携帯につけました。
そしてこうやって、首にぶら下げているんです。

今回、麻酔の副作用で吐き気がひどく
何度も看護師さんをブザーで押すとき
父の気持ちを思い出していました。

この病院は
明るく、
そして海の底のように静か。

深海から
上の光を仰ぎ見てるような。

5階の空中庭園も花が植えられ
患者さんたちは
いつもそこで
ひそやかに
話し込む。

1階テラスの中庭も
緑が鮮やかで、鳩やすずめがたくさん。

鳥たちはパンを食べる人の傍らに
静かに寄ってくる。

この鳥たちに
どんだけ癒されたか・・・

かわいいしぐさに鉄子を何度も想った。
ありがとう。

この病院を選んでよかったと心から思う。

そして
私の不思議な記憶。

それは
まさに
私の手術中のこと。


(病室窓からの夕焼け)

手術のときは
なんの記憶もなく
病室に戻ったと思っていた。

だけど。
副作用の激しい吐き気が一晩続き
ようやく眠った朝の3時。

ある場面が
フラッシュバックのように・・・


(病室の窓から撮影)

手術中の自分を上から見てる私。

そして、
手術室の
片隅にたたずむ薄っすらとした人影、

それは・・・

私の両親でした。


(スカイツリー)

少し若い母と父。
父は背広を着て
母は淡い紫色のワンピース。

寄り添い、手術中の私を見つめてる。

そして
先生に何度もお辞儀をしてる。


(東京タワー)

それを
なんだか
ぼーっと声も出せず
見ている私。

もしかして
手術中に魂だけ
抜けて
天井に貼りついていたのかもしれない。


(左端はレインボーブリッジ)

手術が無事に終わり、

主人と息子が、そして妹が

まだ朦朧とする私のベッドのそばにそっと立ったときも

皆の後ろに

誰かが

いるような気がしてた。


(毎日来てくれる主人、)


(お休みの日は必ず来て、私の世話してくれた息子。)

きっと

母と父が
来てくれていた。

なぜか
私よりも若い年齢の両親。

全身麻酔が見せたかげろうのような残影を
懐かしみながら
久方ぶりに親のあたたかさを感じ
何度も何度も思い出しています。

幻だったとしても、
会えてうれしかった。

来てくれてありがとう。

手術の翌日
息子の下記の曲を聴き
生きてることに感謝し
心からうれしかった。

この曲は
私のがんがわかったときに
息子が作っていた曲。
私のために
作ったわけではないけど
あの日、失意の私が
生きる勇気を持てるように
心が動いた。

クリックすると「Jewel in the Heart」再生開始。



(イラスト Naoki)

そして!

鉄子へ、

おかあさんがいない間、
下痢もしないで
元気でいてくれてありがとう。

いつも
かわいい鉄子の顔、
おやつくださいーって言う鉄子の顔、
抱っこしてーって甘える鉄子の顔を
思い出して
おかあさんは
がんばったよ。

もうすぐ
会えるね。

みんな、みんな
ありがとう。

心からありがとう。

愛子

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Posted in 鉄子のつぶやき | 14 Comments