佐賀　夢色お散歩道

鉄子でっす。きのうね、おかあさんが病院にお迎えに来たよ。
鉄子、うれしかったよ。
おかあさん！早く早く！っておうちに帰ったよ。
これ動画。良かったら見てね。

おうちに帰ったよー
鉄子、感激。






あーー
しみじみしちゃったよ。
やっぱおうちはいいなあー

そうだ、のどかわいた。
鉄子、病院では水飲む気がしなかったよ。

あ！
お腹もすいてる。
鉄子ね、病院では
食欲なかったんだよ。







迎えに行ったとき
病院ではご飯も少ししか食べなかったと聞きました。
でも、静かにして待ってたようです。
ご飯をほとんど食べなかったらしいので
なんとなくやせた感じの鉄子でした。
病院では私を見つけ
必死で駆け寄ってきた鉄子。
帰りに道、歩かせてもいいのに
なんだか抱っこしたくて
抱き上げると、猛烈な勢いで
顔をなめてきた鉄子。
寂しかったんだと思います。
だけど、何かあったら
またお願いね。

佐賀の母が亡くなって
今日もなんだかぼんやり過ごす私を
鉄子は必死で励ますように
ずっとそばに居てくれました。
あいこ

あいこです。
３０日夕方、通夜ギリギリの時間に
佐賀につきました。
お通夜は
生前の母の人望のあった様子が伺われるものでした。
多くの方が来てくださり、
母のことをたくさん話していかれました。
私は飾られた元気だった頃の母の遺影の微笑を見て
思わず泣いてしまったのですが
更に、棺の中の亡くなった母の顔を見たとき
慟哭が止まらなくなりました。
「おかあさん、おかあさん」と泣いてしまって。
すると「何で泣くと？」って母の声が聞こえた気がしました。
おかあさん、今は病の辛さから開放されて
自由になったんですね。
そんな母の気配を感じました。
母は大好きだった自宅で
２日を過ごし、通夜の会場へ運ばれたのですが、
自宅にいる間、
主人は夜もずっと母のそばに付き添ったようです。
そして、自宅を離れ通夜の会場に行く日の朝、
主人は母のために、心をこめて
朝食を作りました。
納豆、卵焼き、お味噌汁、それに
大好きだったお茶も入れてあげて。。。

この食事を
今まで母が座って食べたテーブルの指定席に置き
主人は父と一緒に食事を取りました。
きっと母は喜んで
「おいしかー」って言いながら
一緒にいただいたはずです。
そして
「ありがとう。今日のご飯ずっとずっと忘れないよ」って
言ってくれたと思います。
その話を聞いたとき、
私も主人の母への思いを改めて感じ、
再び涙がにじんでしまったのでした。
料理は全くできなかった主人が
母のために料理の練習をし、
昨年暮れには散らし寿司まで作るようになりました。
そして、これは本当に
最後の母のための食事作りになったのですが
私の心にも深く刻まれたものとなりました。
でも、おかあさん！
また、きっと作ってくれるから
遠慮なく食べに来てくださいね。
あいこ