脱毛で見る影もなくなる鉄

「パピヨン鉄子物語 その14」
脱毛で見る影もなくなる

(当時の父の日記より)

鉄は調教の訓練で少しずつ良い子になって行くが

訓練前から軽い脱毛の傾向があったものが酷くなってしまった。

↓ 訓練始まった頃はこんなかんじであったが、胸がその前から

抜け始めていた。

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胸の辺りから脱毛始まった。

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首、胸、腹までの毛がすっかり抜けてしまった。

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さらに顔も酷く抜け始める。

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鉄の脱毛について調教の先生に相談すると酷い場合は

都心の専門医を知っているから紹介すると言ってくれた。

しかし、当時、電車に乗って遠くに鉄を連れて行くのは無理だと思っていて

どうしようもなくなったらお願いするつもりで

近所にある小さいが古くからやっている獣医に相談。

生後4ヶ月ぐらいからおおよそ7ヶ月くらいの時期に

四肢が成長して伸びはじめて、しかし被毛はまだ伸びないので

妙にひょろりとした、ちょっとみっともない印象を受ける時期に脱毛したようになるが

それではないと獣医が言う。

ホルモン異常やアレルギーも考えられると血液検査。

異常はないため

食事面から改善してみて、栄養的にサポートして様子を見ようと言うことになった。

アルファリノレン酸の入ったご飯とビタミン剤をもらい、

日々、日光浴なども軽く行い、お湯で皮膚を優しく洗う方法などを習った。

シャンプーも使わない。

塗り薬や飲み薬は使わない。

「長い目で見て治して行きましょう」と獣医に言われる。

 

鉄は日々脱毛は酷くなり、ふわふわで丸っこかった鉄が

見る影も無く、やせっぽっちのピンクの皮膚が丸見え状態になっていく。

痛々しい。

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それでも鉄は無邪気で一生懸命訓練をこなして行った。

先生が来るのがうれしく毎日玄関で待つけなげな鉄だった。

 

外での散歩のとき、飼い主の横について真っ直ぐ歩く技も習得。

 

次は家の中での行動についての指導となった。

ソファに飛び乗ってしまうことについて相談したら、

ソファなどに,全体にアルミ箔を張ると、

ガサゴソという音でソッファなどから離れるとのことであったが此れは失敗。

鉄には通用しなかった。

また吠えたり、悪いことをするときに、それを止める方法は、

ビールやジュースの缶に紐をつけガランガランと鳴らすと

吠えたり、悪いことをしてたりしてても驚いてやめるとのこと。

 

 

鉄子は脱毛してしまって様子が変わったが可愛らしく思う気持ちは大きくなり

私は、この頃、妻を亡くした寂寥感が薄らいでいたことに気づく。

夜も、昼も、いつも、側にいる鉄子。

小さい存在がとても大事なものであった。

何とかして鉄子の脱毛を治してやらねばならぬ!

 

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鉄は、脱毛がかなり進むが、本人は至って体調は良いので

飼い主が余り神経質にならないようにすることにした。

食欲もあり、病院から出されたご飯ももりもり食べ

糞もよく、遊びも激しく活動的だった。

 

その後、トイレのことで悩み先生に相談する。

トイレの枠にシートを敷き、その周りをにダンボールで覆い

時間を見て鉄を中にいれ、ダンボールの外で私がトイレがすむまで待ってやり

済み次第出してほめてやる。此れは一応成功したかに見えた。

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しかし、その後、家中自分のしっこ、ウンチの臭いが染み付いているので、

やはりどうしても当たり構わずする。

引越しのときの買ったじゅうたんはとうとうだめになり

捨てた。

ホットカーペットの時期になると

その柔らかいカバーに粗相をしはじめた。

トイレ作戦は一応成功した様に見えたが失敗であった。

カバーは数枚買い足す。

引越しのときに買った洗濯機をけちって小さいのにしてしまい

カバーが洗えず

毎日、大きいカバーを大きいかばんにつめて持ち帰り

翌日洗って持ってくるのが長女の日課になってしまった。

まったくリビングが大きいトイレシートを敷いている状態であった。

トイレが完全に成功したのは、後の長女家族と同居してからである。

 

鉄と二人で過した素敵なつくりのあの家は2年間で酷いことになってしまった。

今思うと、恐ろしい。

(鉄がかじるのでダンボールを養生テープで貼ってカバー)

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鉄の脱毛は抜け始めて3ヶ月目あたりにピークを迎えたが

その後、本当に少しずつ生えてきて、

半年間の調教の先生の講座が終るころには

かなり回復した。

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尻尾の毛が増えると同時に胸にも生え始めた。

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(もう一歩で普通の毛になりそうな時期の写真)

ピンクの地肌が白い毛で隠れてきたころ

やっとほっとして気が抜けたのを覚えている。

さぶろー

————————————–

このように、鉄子の脱毛でまた自信喪失した父でした。
鉄子の脱毛は生後3ヶ月頃の6月からはじまり
半年後の12月頃に収まっていきました。

当時、血液検査など行いましたが
ホルモン系の病気ではないということでした。
食事を変えて
α-リノレン酸の多い缶詰などを食べさせ
ビタミン剤もプラスして改善していった様子から
私は父が鉄子にいい加減にご飯を上げていたことによる
栄養不足だったのではないか思っています。

私もその当時、父のことをそこまで疑ってなかったので
ちゃんとご飯は上げてると思っていたんですが
食べなきゃ食べないでいいやみたいに
いい加減なことしてるとは思っても見なかったので
酷い脱毛が始まってから父のことちゃんと見張ってなかったのを
後悔したものでした。

その脱毛は
いわゆる「やぎ期」というものではなく
かなり病的に抜けていて
ピンクの皮膚が丸見えで
顔もまぶたも頬もおでこも抜けてしまって
毛がまだらなかわいそうなことになっていて
写真もあまり撮っていません。

しかし、鉄子はそんな様子でも毎日を楽しく過ごし
何も本人は困ってないのが幸いでした。

ただ、子犬なのに老化したように見えて
不憫に思っていただけでした。

幸い、内臓が悪いとか
ホルモンの異常ではなかったので
ご飯を変え、皮膚を洗い、日光浴などで
回復していきました。

そしてこの頃、父は母をなくした後発症したうつ病も
すっかり影を潜め
よく笑うようになっておりました。

お転婆でかわいい鉄に手を焼き
脱毛でショック受け
調教でがんばって・・・・と
日々忙しく鉄に追い回されるうちに
そんな、うつなんてなくなってしまったのだと思います。
鉄子のおかげで
父は元気になることができたのでした。

続く

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12 Responses to 脱毛で見る影もなくなる鉄

  1. aki&mighty より:

    さぶろーさんの日記、最初愛子さんがブログ読者用に手を加えられていると思ったのですが、そうではないのですよね?とても文章がお上手で詳しくて臨場感たっぷり!本当にいつか本になさったらよいのになあと思います。
    パピヨンのヤギ期?は醜くて(ばか親は当時あまり実感してなくて後で写真見てつくづく不格好だなあって思います)すが、鉄子ちゃんはそれとも違ったのですね。原因も分からず当時のご心配はいかばかりだったかと思いますが、内臓疾患や持病でなくて良かったです。そしてさぶろーさんの「この頃、妻を亡くした寂寥感が薄らいでいたことに気づく。」という文章に拍手したくなりました!神様がわざと当時の鉄子ちゃんを手を焼く子にしてくれていたのかもしれませんね。今日もヤギ期のマイティーの写真を添付させてください。痩せ衰えて不憫に見えます。(-_-;)

  2. yukarin11 より:

    愛子さん
    おはようございます。
    こんなに毛が抜けて心配だったでしょうね。
    栄養が原因?ともかくよくなってよかったですね。
    サブローさんのうつも鉄ちゃんのおかげでよくなって。。
    鉄ちゃんがすごく手のかからない子だったらうつは逃げていかなかったかも。
    サブローさんのために鉄ちゃんはやってきたのですね~。

    YDKはどっかの学習塾のCMでやってるんですよ~(笑)

  3. たっくん母 より:

    脱毛…この状態はちょっと心配しちゃいますね。
    病気じゃなくて良かった。
    痒がってるようなら焦るけど
    本人が全く意に介せず、元気で食欲もあって良かったです。

    トイレは…たっくんも未だに、目を盗んで仏壇の前の絨毯でします。
    ニナも同じでした。
    いけない事はわかってるけど、どうしてもそこがいいみたい。
    パピヨンは絨毯が好きなのかしら。

  4. リーリママ より:

    ピンクの皮膚が見えたらやはり心配ですよね。よけい痩せて見えますからね。愛子さんのがんばりで毛が生えて
    いつもの鉄子ちゃんに戻って良かった。ストレスもあったのかな?仔犬を育てるのは大変。今、つくづく思ってます。
    リーちゃんの妹になるマリィはお転婆。リーちゃんに遊ぼうと言ってるとは思うのですが、威嚇されてると思ってか
    マリィをサークルから出すと尻尾を下げて逃げるんです。サークルの中で過ごすマリィは遊びに出してやらないと
    ストレスでキャンキャン吠えて尻尾を噛みだしたので、部屋を仕切り遊ばすときはリーちゃんのところには行けないように
    しましたよ。マリィが落ち着いてくれるのを待つしか無さそうです。

  5. 幸です より:

    治って良かったですね(^.^)
    色々ありましたね❗鉄ちゃんは可愛いですね。

  6. ままりん より:

    こんばんは。

    脱毛はかなりひどかったんですね。
    すっかり様子が変わってしまっていてびっくりです。
    さぶろーさんもさぞかしご心配だった事と思います。
    何とか治って本当に良かったです。
    でもトイレトレーニングは大変みたいですね。
    これからどうなるのでしょうか。

  7. パピ+ヨン より:

    鉄子ちゃん 色々な大変を乗り越えてモデルさんになったんだね
    でも、どんな鉄子ちゃんも大好きだな(^^♪
    やっぱり全部かわいい~

  8. かおりん より:

    初めてコメントさせていただきます。以前から、時々訪問させて頂いてたのですが、少し時間ができたのでゆっくりじっくり見せていただきました。そして、びっくりしました!
    鉄子ちゃん、鳥海山のお生まれだったんですね!
    私は幼い頃から毎日鳥海山を眺めて育ちました。今は天気が良ければ富士山が見えるところに住んでいますが、今でも一番好きな山は鳥海山です。
    鉄子ちゃんと同郷だったんだなあって嬉しくなりました。
    これからは実家に帰った時には鉄子ちゃんを想いながら鳥海山を眺めますね!

  9. まままま より:

    いろいろな試練を乗り越えて
    気が付いたらさぶろーさんは「妻を亡くした寂寥感が薄らいでいたことに気づく」だったんですねえ。

    脱毛は心配なされたでしょう。
    獣医さんからのフードを量をきちっと量って
    鉄ちゃんの為に一生懸命になるさぶろーさんが目にうかびます。

    洗濯機のくだりはおもしろかったです。
    小さいワンコを飼うのに大きな洗濯機が必要なんて誰も気づかないですよ。
    愛子さんが毎日持って帰って洗うのが申し訳なくお思いになったのでしょうね。
    「毎日、大きいカバーを大きいかばんにつめて持ち帰り」でそれがにじみでていて
    さぶろーさん、文章上手だわって思いました。

  10. もんち より:

    鉄ちゃんの脱毛、心配されたことでしょう。
    鉄ちゃん自身が元気に過ごしてた様子で
    良かったです。
    その後毛も増えてきてひと安心でしたね。

    さぶろーさんも鉄ちゃんとの生活で
    笑顔を取り戻せて本当に良かったですよね♪

  11. ラッキーママ より:

    おおおおお、こんなに大変な脱毛だったとは・・・
    地肌がみえてしまうと痛々しい感じがしますものね、
    でも本人いたって元気ということでちょっと安心、時間がかかってもふわふわに戻って本当によかった
    トイレの問題・・・ラッキーも一歳になるまではソファで何度でもで大変だったなぁ・・・

  12. ★愛子★ より:

    aki&mighty さん
    父の日記、その当時書いたもの使っています。
    私にうるさく言われて書いたのもありますけどね。
    一緒に書いたものをみて、おかしいところは
    直してもらったのもありますよ。
    自分本位で書いていたので変な部分もありました。
    でも、結構書き溜めてありました。

    マイティーちゃん、やぎ期でもかわいいですよー
    その当時はヤギ期って言葉もなかったですよね。
    鉄子は可愛い盛りが脱毛症だったので
    その頃の写真がなくて残念です。
    でもほんとに鉄子のおかげで父は元気になれました。

    ★yukarin11 さん
    ほんとにいきなり抜けてきて
    ピンクの皮膚が丸見えでかわいそうでした。
    でも痒くもなく
    また季節も寒い時期ではなかったので
    幸いでしたね。
    たしかに、鉄子はおりこうなワンコだったら
    父はまたぼーーーっと過ごしていたでしょうねー

    YDK今度使ってみますね!

    ★たっくん母さん
    ほんとに、これは普通じゃないなあって
    心配でした。
    このまま、生えなかったらどうなるのかなあと思ったりして。
    確かに痒くもなかったので
    ただ不憫な感じだけでしたね。

    たっくん!もニナちゃんも!
    じゅうたん好きなんですねー
    鉄子も大きくなっても、ふわふわもののに
    ついついしちゃっていました。
    なつかしいです。

    ★リーリママさん
    ほんとに子犬を育てるって大変ですね。
    でもかわいいのでなんでもがんばれますよね。
    今、まさにリーリママさんが子育て真っ最中なんですねー
    読ませていただき大変!って思いました。
    でもきっと少しずつ慣れて
    いつか二人は仲良しさんになって
    この大変な時期はよき思い出になるのでしょうねー
    またいろいろお話聞かせてください。
    かわいくてほほえましいです。

    ★幸さん
    ほんとにー
    あの当時は不憫で・・・
    よく治ったなって思いますね。
    でもかわいいって!ありがとうございます。

    ★ままりんさん
    ほんとに可愛かったのが
    一気に老け込んだ感じでした。
    ここまでなるとは思いもせず。
    でも、なんとか生えてきたときは
    すごくうれしかったですよー。
    懐かしい想い出です。
    トイレはずっと駄目な鉄子でした。
    がっくり。

    ★パピ+ヨンさん
    ありがとー
    ほんとに色々なことがありました。
    父がもっとしっかりしてたら
    こういうことにもならなかったと
    思うんですけどねー
    この頃、子犬なのに
    老け込んでお散歩行って「どうしたの」
    人に聞かれるのが辛かったですね。

    ★かおりんさん
    私のブログを読んで下さってありがとうございます。
    鉄子は鳥海山で生まれました。
    私も行った事のない場所。
    どんなところだろうってよく思いを馳せていました。
    かおりんさんの故郷は
    鳥海山の近くなんですね!
    お話聞いてとてもうれしかったです!
    ありがとうございました。

    ★ままままさん
    鉄子に振り回されていつのまにか
    父は母のいない寂しさを克服していましたね。
    鉄子のおかげです。

    脱毛はこんな感じでひどくて
    かわいい子犬の時期に
    ちょっと老け込んでしまって不憫だった。
    あーーほんとにこれ大変だったんです。
    毎回コインランドリーってのも勿体ないので
    私のうちの洗濯機で洗って乾かして
    持ってくるんですが
    綺麗になった敷物を置いたとたんに
    鉄がすかさず、しっこして。。。。
    そこを踏むと靴下が濡れていました・・・・

    ★もんちさん
    ほんとにー心配でした。
    このまま生えなかったらどうしようって。
    毎日悩んでましたね。
    鉄は痒くも痛くもなかったし
    季節も寒くなかったのでほんとよかったです。

    こんな鉄子だったので
    父も振り回されて
    寂しい気持ちも吹っ飛んだんですよねー

    ★ラッキーママさん
    もう、すごいでしょー
    こんなことになって、、、
    かわいかったあの姿が
    みすぼらしくなって
    不憫でした。
    鉄は痛くも痒くもないので
    元気だったのが救いでしたねー
    でも毎日皮膚をお湯で洗ったり
    大変でしたねー

    ラッキーさまが!
    ソファーで!!信じられませんわ。

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